プロムナード

廻り灯籠のように景色が変わっていくというのは、まさに言い得て妙というべきもので、その躍動し変転する景色の面白さこそ、鉄道旅行のもっとも心踊る愉快さだったのである。
だから私は、鉄道に乗っている間じゅう、常に窓の外ばかり眺めていて、トランプなんかしている人の気が知れないと思っていた。

車の移動も珍しかったので、確かに私も子供の頃は、窓から外の風景ばかりを見ていた記憶がある。
しかし、今は見ない風景だなぁ。
車で見慣れたのか、車内でもゲームなのか…